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三井不動産のライブコマースとは?

カテゴリ:ライブコマースとの相性って? 更新日:2022-07-17


三井不動産のライブコマース

近年、中国で盛り上がりを見せているライブコマース。 今回は三井不動産株式会社が導入したライブコマースについてとその魅力をご紹介していきます。

ライブコマース導入の経緯

「ららぽーと」、「ラゾーナ」など大規模ショッピングモールを運営する三井不動産は2020年12月14日よりライブコマース配信を始めました。 その背景には新型コロナウィルの影響があります。 1回目の緊急事態宣言以降、「ららぽーと」、「ラゾーナ」など大規模ショッピングモールは休業や時短営業を余儀なくされ、厳しい業況に立たされていました。 そこで三井不動産が目を付けたのが対面での接客を必要としないライブコマース。 ライブコマースとはオンライン配信を通じて商品を紹介、購入してもらうマーケティング方法。 チャットなどを通して視聴者と配信者がコミュニケーションをとれることから“対面に近い接客ができる”と言われています。 そのため休業や時短営業で離れていた顧客を呼び戻すことが、さらには商圏に限定されない販売をおこなうことも可能となります。

三井不動産のライブコマース配信方法

三井不動産のライブコマースは「Livekit」を利用して自社HP内で行われています。 「Livekit」は日本ユニシスが提供するライブコマースプラットフォームで以下のような特徴を備えています。

①自社EC サイト上でライブコマースを行う事が可能
②購入やチャット送信など全ての機能をライブ画面(同一画面)で操作できる
③クレジットカード決済・後払い決済が利用可能
④投販売促進を目的とした投げ銭によるプレゼント提供が可能
⑤SNS と連携させることが可能
⑥独自のドメイン管理が可能

特筆すべきは自社EC サイト上でライブコマースを行う事が可能ということです。 外部サイトで行うライブコマースとは異なり、自社EC サイトで行う場合には既存の顧客にそのままライブコマースを見てもらうことができます。 既に多くの人に観覧されているホームページやオンラインストアを展開していた三井不動産はこの強みを活かしてライブコマースを始めることが出来ました。

ライブコマースとオムニチャネル

三井不動産のライブコマースは各商業施設を訪れた時と限りなく近いショッピングを楽しんでもらうために、必ず店舗から配信を行うようにしています。 また、配信者も各店舗のスタッフが担当。 中にはモデルやインフルエンサーなどのゲストを呼ぶ配信もありますが、必ず進行役として店舗スタッフも出演しています。 商業施設を訪れた時と限りなく近いショッピング体験を提供することは緊急事態宣言で足が遠のいていた顧客を呼び戻すだけでなく、新規顧客の来店にも繋がりました。 それ以外にも三井不動産はライブコマースと実店舗を連携させるために様々な取り組みをしています。 そのひとつは積極的なコミュニケーション。 実店舗ではスタッフと話すことが苦手という方でもライブコマースでは気軽に質問や感想を送れるため、より親密なコミュニケーションが可能。 配信者であるスタッフと視聴者との間に信頼関係を気づくことが出来ます。 実際に行われた配信を見ても商品を購入していない視聴者に対しても『会いに来て下さいね』などと声をかけたり、雑談をしたりと和気あいあいとした雰囲気でした。 加えて三井不動産のライブコマースでは配信内で実店舗で使用できるクーポンの配布も行っています。

こうした取り組みはオムニチャネルと呼ばれるものです。 オムニチャネルとは全てという意味の「オムニ」と、「流通経路」を意味する「チャネル」を組み合わせた言葉で、様々な顧客との接点と接点を連携させるという意味です。 現在は様々な大手企業がオムニチャネル化を推進していますが、その中でも三井不動産は一歩先をリードしているといっても過言ではないのではないでしょうか。

三井不動産ライブコマースの強み

三井不動産のライブコマースは実店舗との連携だけでなく、商品の多様性という特徴も持っています。 三井不動産のライブコマースには運営する商業施設にテナントを出しているアパレル店やアクセサリー店、家電量販店など様々なお店が登場。 それぞれが同じページでライブコマースを行う事で実際の商業施設と同様に多くのお客様を呼び込み共有することに成功しています。

配信によっては複数の店舗が「いいモノ厳選!ららぽーと百名品」などのテーマのもと共同でライブコマースを行う場合もあります。 こうした配信を企画できるのも商業施設を運営する三井不動産ならではの強みではないでしょうか。

今回は三井不動産が展開するライブコマースについてお届けしました。 現在、三井不動産のライブコマースは視聴者数、売り上げともに右肩上がりで今後もさらなる成長が見込まれています。 今後は三井不動産の成功を参考にライブコマース参入を進める商業施設が増えてゆくかもしれません。

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