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D2Cを活用した海外事例とは

カテゴリ:海外でも楽しみたい 更新日:2022-07-16

海外のD2Cブランド事例

今回は海外のD2Cブランドの成功事例を紹介していきます。 日本のマーケットでも参考にできる部分があるかと思いますので、ぜひご覧ください。

D2Cとは

D2CとはDirect-to-Consumerの略称。 生産者が消費者へ直接商品を販売することを言います。 例えば野菜を例に見てみると、野菜は生産者で収穫された後、卸売り業者を経由してスーパーへ。 そこから消費者の手に渡ります。 当然のことながら生産者から消費者への流通経路が複雑になればなるほど、小売り価格が高くなり、生産者の取り分も減ってしまいます。 そのような問題を解決する方法として編み出されたのがD2C。 D2Cでは生産者がECサイトやSNSなどを通じて消費者へ直接、商品を販売することで間に流通経路を挟まずに済むようになります。 こうした取り組みはインターネットの普及とともに活発になっています。 先ほど例に出した野菜の場合はクラウドファンディングやオークションサイトを利用したD2Cを行う生産者も登場しています。

成功事例10選

①Dirty Lemon

Dirty LemonはウェルネスドリンクのD2Cブランド。 その最大の特徴は販売方法にあります。 多くのD2Cブランドは様々な広告を出稿したり、オンラインストアを作りこんだりしていますが、Dirty Lemonはそのどちらも行っていません。 宣伝はInstagramのみ、オンラインストアは不要なものを排除した簡素な作りとなっており決済機能も搭載されていません。 ではどのように購入するのかというと、テキストSMSを通じて注文し、支払いはレジットカードのナンバーをチャット上で伝えるという仕様になっています。 チャットの対応はボットが行っているので人件費が削減できるうえ、アプリやホームページのコストをカットすることにも成功しています。 テキストSMSを利用したオンライン販売はまだまだ馴染みのないものですが、大きな可能性を秘めているのではないでしょうか。

②Bonobos

Bonobosはパンツをメインに販売するメンズ向けアパレルブランド。 太めのパンツが主流だった2007年当時に、少し細身で見た目の美しいパンツを販売し、ファッション業界に大きな衝撃を与えました。 少しややこしいですが、Bonobosのパンツはスキニーほど締め付けがなく、かといってシルエットがダボっとしないくらいの作りになっています。 加えて当時は珍しかったカラーのパンツを販売し話題に。 また、2011年には独特の履き心地を体感してもらおうと試着専門店をオープンさせました。 2017年にはWalmartに買収され、以後、売り上げが低迷。 しかし、現在でもこだわりの詰まった商品を販売し続けています。

③Warby Parker

Warby Parkerはメガネを販売するD2Cブランド。 アメリカでは知らない人がいないほどの有名企業です。 アメリカのメガネ業界はいくつかの大手販売店が市場を独占していることに着目し、おおよそ4分の一の価格でメガネを販売、市場価格を破壊することに成功しました。 格安でメガネを販売できたのはD2Cの中間業者を排除できるというメリットを活かしたからです。 市場価格を破壊したというストーリーも含めて、多くのファンを獲得しています。

④Casper

Casperはマットレスを販売するD2Cブランド。 高品質で安価であることに加え、100日間の無料トライアルサービスや10年の品質保証などマットレス業界にはなかったサービスを導入したことで売り上げを大きく伸ばしました。 こうしたサービスは安価だからこそできるものではないでしょうか。 さらなる取り組みとしてCasperはニューヨークに昼寝専用スペース「The Dreamery」をオープンしました。 サービス内容は25ドルで45分の仮眠が、さらにコーヒーやパジャマ、アメニティ類が使用可能というもの。 実際にマットレスを使用してもらうことで顧客化を図ることはもちろん、店舗としての売り上げも好調のようです。 今後は空港などにも設置を進めていくとのことです。

⑤Glossier(グロッシアー)

Glossierは創業者のエミリー・ウェスが個人で始めた美容ブログが人気となったことをきっかけに立ち上げたD2Cブランド。 可愛らしいデザインと確かな品質で20代~40歳代の女性から絶大な支持を集めています。 エミリー・ウェスは元VOGUEのアシスタントをしていたという経歴の持ち主で「インスタグラムの写真がお洒落過ぎる!」と巷では話題に。 SNSをしっかり運用していることも人気の秘訣ではないでしょうか。

⑥Farmer’s Dog

Farmer’s Dogはアメリカ発のドッグフードを販売するD2Cブランド。 人間での安全テストをクリアした商品のみを販売することで安心感を提供しています。 また、ドッグフードはそれぞれの犬の健康状態に合わせてカスタマイズ可能。 犬のことを第一に考える企業理念が多くの顧客に支持されている所以です。

⑦Away

Awayは2015年にアメリカニューヨークで創業したスーツケースブランド。 利用者の目線に立ちスーツケースに「スマホ充電機能」や「洗濯物専用スペース」などを搭載したことで大きな反響を呼びました。 また、マーケティング方法も独創的で「Here Magazine」という旅行雑誌を発行しています。 Here Magazineの内容は美しい写真や観光ガイドを紹介するというもで、商品を売りつけることではなく、旅の素晴らしさやブランドの世界観を共有することを目的としています。 消費者はスーツケース自体ではなく、素晴らしい旅を欲しているということに着目した素晴らしいアイデアではないでしょうか。 結果としてAwayは創業から2年半で50万個ものスーツケースを売り上げ、現在も市場をけん引し続けています。

Prose(プローズ)

Proseはパリ発のシャンプーを販売するD2Cブランド。 これまで自分にあったシャンプーを探すのは一苦労でしたが、Proseのシャンプーは一人ひとりに合わせたカスタマイズが可能。 カスタマイズ方法もサイト上で質問に答えるだけの簡単なものとなっています。 今後のD2C業界では「オーダーメイド」というのが重要なキーワードになっていくのではないでしょうか。

Hims

Himsは男性向けに育毛剤やED向けサプリメントを販売するD2Cブランド。 日本で発売されている育毛剤やED向けサプリメントは

露骨なパッケージから手に取りづらいと感じる人も多いようですが、Himsではそうしたユーザー心理に配慮してスタイリッシュでシンプルなパッケージデザインを採用しています。 また、オンライン上での無料診断サービスをスタートするなどユーザーが安心できるような工夫もなされています。

Netflix

映画やドラマをオンラインで視聴できるNetflix (ネットフリックス)もD2Cの一種です。 これまで制作した映画は配給会社を通して映画館で上映しなければなりませんでした。 当然、配給会社と映画館を通すことで流通コストが発生していましたが、オンライン視聴ではコストを省くことが可能に。 さらに規制に引っかかってしまう作品を自由に配信することもできるようになりました。 またNetflixはユーザーの視聴傾向などのデータを入手することでマーケティングにもD2Cを活かしています。

今回は海外のD2Cブランドの事例をご紹介しました。 ビジネスの参考にしていただけると幸いです。

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