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私はライブコマースが成功するか否かは、いかにコメントを貰い返答するかにかかっていると思います。
コメントをたくさん貰うためにすべきことは、前回の「ライブコマースで視聴者を巻き込む2つの方法」でお話しした通りです。
今回はさらにその先、コメントにどう返答したら良いのかを考えてみたいと思います。
まずは私が先日視聴したライブコマースに、お手本のようなやり取りがあったので紹介させてください。
トマトジュースのライブコマースでの一幕です。
配信者のKさんが商品について説明していたところ、視聴者から「賞味期限はどうですか?」というコメントが寄せられました。
皆さんなら、どのように返答しますか?
私を含め多くの方は「一か月程度です」などと答えると思います。
しかし、これではせっかくのチャンスを捨てているも同然です。
配信者のKさんは「賞味期限はどうですか?」と質問した視聴者の目線に立ち、本当に知りたいのはどういうことなのか?、賞味期限を聞いてどうしたいのだろう?と想像を膨らませこう答えました。
「まずジュースの方ですけど、中身はトマトだけです。
全く水も塩も調整は一切してません。防腐剤も入ってません。
ということなので意外と賞味期限短いのかなと思いきや、加工所さんの技術でもってですね、製造年月日から1年間常温で保存ができますので、皆さんわざわざ冷蔵したりとかですね、発送もクール便使う必要もございません。
これ、このまんまお土産としてお持ちいただけるかなと、それからレストランさんなど、このまま保存していただけるかなという風に思いますね」
この説明では、原材料について気になっている場合、商品をプレゼントしたい場合、レストランなどBtoBとして購入したい場合、全ての可能性を踏まえて回答をしています。
つまり質問者の知りたいことを先回りして答えているのです。
さらに賞味期限が長いことによる具体的なメリットを伝えることで、視聴者が買った後のことをイメージしやすくなるような効果も期待できます。
実際に視聴していた私も「じゃあ、お土産に買ってみようかな」なんて考えてしまいました。
このコメントの素晴らしい点はそれだけではありません。
返答の仕方も工夫されていることが、おわかりいただけるでしょうか。
普通に内容を伝えようとすれば、「1年間常温で保存可能です。発送もクール便を使う必要はありません。お土産にもオススメです。」といった具合になるでしょう。
しかし、Kさんは敢えて前半で
「中身はトマトだけです。全く水も塩も調整は一切してません。防腐剤も入ってません。
ということなので意外と賞味期限短いのかなと思いきや、」
と前振りしています。この前振りには2つの効果があります。
というところです。
意外性のある内容に面白味を感じた視聴者も多かったことでしょう。
ぜひ、参考にしたい素晴らしい返答ですよね。
ですが、残念ながらこんなに考え抜かれた返答を瞬時に真似するのは至難の業です。
では、どうしたら同じように素晴らしい返答が出来るのでしょうか?
前述した通り、このような返答を返すのは至難の業です。
なぜならライブ配信ではどんなコメントが飛んでくるかわからないからです。
ではどうしたら良いのか考えてみました。
まず思い付いたのは、されるであろうコメントを想定して、回答を用意しておくという手です。
ただし準備しても、想定していたコメントが来なかった、なんて可能性もあります。
有効な手段ではありますが、完ぺきとはいえないのが実際の所です。
ではどうしたら望むコメントを貰えるのか。
欲しいコメントが貰えるようにうまく視聴者を誘導すればよいのです。
実際にKさんはライブ中に一度も賞味期限や保存方法について触れませんでした。
食品を購入する際に誰もが気になる賞味期限や保存方法を説明しないというのは、本来ならば考えづらいことです。
つまりKさんは意図して必要な情報を話さないことで、コメントを誘導していたとも考えられます。
こうしたコメントを引き出すテクニックは様々な場面で応用できるでしょう。
例えば二つの商品の違いを敢えて説明しないでおく、送料が無料になることを伏せておいて、敢えて質問してもらうなど。
この“コメントを引き出すテクニック”を使えば、より面白い形でライブコマースを進行できるようになるでしょう。
いかがでしたか?
今回はライブコマースで上手にコメントを返す方法について考えてみました。
ライブ中のチャンスとなりえるコメントは偶然の産物とばかり思っていましたが、今回のライブコマースをきっかけに意図して創れるものということがわかりました。
ぜひ、皆さんもコメントを引き出すテクニックを利用して、配信を盛り上げてみてはいかがでしょうか。
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