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【完全解説】新規事業のプロセス|成功へ導くためのフェーズごとのポイントも解説

カテゴリ:最新ビジネスの実態 更新日:2025-04-23

【完全解説】新規事業のプロセス | 成功へ導くフェーズ別の進め方

新しい商品やサービスを生み出すことは、企業が成長し続けるために必要不可欠な挑戦です。しかし、新規事業の立ち上げは簡単なことではなく、多くの課題やリスクが伴います。本記事では、新規事業を成功させるための具体的なステップや成功のポイントを解説します。

効率的に進める方法や、実際に成功した事例を交えながら、経営者や企画担当者が実践できる内容をお届けします。この記事を通じて、新規事業への理解を深め、成功に向けた第一歩を踏み出しましょう。

企業にとって新規事業が必要な理由

日本における少子高齢化や市場の成熟によって既存事業の成長が鈍化し、これまでのビジネスモデルだけでは将来の売上を維持することが難しくなってきました。さらに、AIやIoTなどの技術革新によって競争環境が激化し、異業種やスタートアップとの競争も避けられません。

こうした中で注目されているのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)と新しい価値創造です。新規事業は、組織の意識改革や社会課題への対応にもつながり、企業の持続的成長に不可欠なテーマとなっています。特に現場で働く若手・中堅社員が、新しい視点で行動し事業を創造することが、未来のビジネスを切り開く力となります。

新規事業の5つのフェーズと成功ポイント

新規事業のプロセスは、以下の5フェーズに分けることができます。

  1. アイデア創出フェーズ(市場ニーズの発見)
  2. 検証フェーズ(MVP開発と仮説検証)
  3. 市場投入フェーズ(プロダクトローンチ)
  4. スケールフェーズ(事業拡大と最適化)
  5. 収益化フェーズ(継続的な成長と利益確保)

次に各フェーズにおける施策内容やポイント、注意点について詳しく解説していきます。

OODAループの画像

1. アイデア創出フェーズ | ニーズを見つける

市場リサーチと課題発見

新規事業のアイデアは、ユーザーの課題や市場の未解決のニーズを見つけることから始まります。

  • トレンド分析*(業界レポート、SNS、海外市場の動向をチェック)*
  • 競合分析*(3C分析、SWOT分析を活用)*
  • 顧客インタビュー・アンケート*(実際の課題をヒアリング)*

アイデアの具体化

以下のようばフレームワークを活用し、アイデアを具体化させます。

  • ビジネスモデルキャンバス(BMC)
  • バリュープロポジションキャンバス(VPC)

新規事業の計画と実行には、適切なフレームワークを活用することが有効です。いろいろなフレームワークと活用方法を知りたい方は下記記事をご覧ください。

新規事業に使えるフレームワーク17選!役立てるポイントも紹介

新規事業に使えるフレームワーク17選!役立てるポイントも紹介

【成功のポイント】

  • 顧客の本質的なニーズを深掘りし、実際に解決できる課題を特定する
  • 過去の失敗事例を分析し、既存のアプローチの問題点を理解する
  • チームでブレインストーミングを行い、多様な視点を取り入れる

【注意点】

  • 自社の都合でアイデアを決めず、市場のニーズに基づいた発想をする
  • 競合の模倣にならないよう、独自の価値を持つアイデアを作る
  • 課題解決の範囲を広げすぎず、具体的なターゲットを設定する

2. 検証フェーズ | MVPの開発と仮説検証

 MVP(Minimum Viable Product)の開発

市場投入前に、最小限の機能でプロダクトを作り、顧客の反応を確認することが重要です。

  • 最小限のコストでMVPを作成(簡易的なアプリ、LP、プロトタイプなど)
  • ターゲットユーザーにテストしてもらう(クラウドソーシング、限定公開)
  • ユーザーのフィードバックを収集し、仮説を検証

仮説検証の方法

  • A/Bテストを実施し、どの要素が有効かを分析
  • データをもとに改善サイクルを回す(リーンスタートアップ手法)

テストマーケティングの方法やポイントについては下記記事をご覧ください。

製品アイデアの精度を高めるテストマーケティング方法とは?成功率を上げる施策を紹介

製品アイデアの精度を高めるテストマーケティング方法とは?成功率を上げる施策を紹介

【成功のポイント】

  • MVPをシンプルに設計し、短期間でテスト可能な形にする
  • 初期ユーザーの意見を最大限に取り入れ、改善サイクルを迅速に回す
  • 客観的なデータを基に意思決定し、感覚的な判断を避ける

【注意点】

  • 完成度を求めすぎて、MVPの開発に時間をかけすぎない
  • 初期顧客のフィードバックを重視しすぎて、ターゲットを見誤らない
  • データ収集の方法を誤ると、正しい改善ができなくなる

3. 市場投入フェーズ | ローンチ戦略

ローンチ戦略の策定

市場投入のタイミングで、効果的なマーケティング戦略を立てます。

  • ターゲット顧客にリーチするためのチャネルを選定(SNS、広告、PRなど)
  • 初期顧客を獲得するためのプロモーションを実施(限定キャンペーン、無料トライアル)
  • メディアやインフルエンサーを活用し、話題化を狙う

KPI設定と市場反応の分析

  • 初期KPI(ユーザー登録数、リテンション率など)を設定
  • 市場の反応を見ながら柔軟に戦略を調整

【成功のポイント】

  • 事前にマーケットテストを行い、顧客の関心度を確認する
  • SNSやインフルエンサーを活用し、話題性を作る
  • 無料トライアルやキャンペーンを活用し、導入ハードルを下げる

【注意点】

  • 過剰な広告投資を行い、予算を圧迫しないよう注意
  • 競争の激しい市場では、競合との差別化ポイントを明確にする
  • 想定したターゲット層と実際の顧客層のズレを定期的に確認する

4. スケールフェーズ | 事業拡大と最適化

このフェーズでは、収益性を高めるための価格戦略の見直し、顧客ロイヤルティを高めるための施策強化などを行います。

また、パートナーシップやアライアンスを活用し、販売チャネルを拡大することも有効です。近年は社外リソースを活用して新たな市場や商品・サービスの開発につなげる「共創」「オープンイノベーション」も重要になってきています。興味がある方は下記記事をご覧ください。

参考記事:「共創」とは?メリットや課題を企業向けに解説!

参考記事:オープンイノベーションとは?導入のメリットやステップ、成功に導くカギを解説

【成功のポイント】

  • LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得コスト)のバランスを取る
  • 組織の強化(チーム拡大、プロセスの最適化)
  • パートナーシップやアライアンスを活用し、販路を広げる
  • ターゲット市場を広げる(新しい顧客層の開拓)
  • プロダクトの機能追加や横展開(アップセル・クロスセル戦略)

【注意点】

  • 急激な拡大による組織の混乱を防ぐため、段階的な成長戦略を設計する
  • 顧客満足度を犠牲にして、短期的な利益を優先しない
  • 収益モデルの再構築を定期的に行い、持続可能な成長を目指す

5. 収益化フェーズ | 継続的な成長と利益確保

収益モデルの確立

  • サブスクリプションモデルの導入(継続収益を生み出す)
  • 広告収入・課金モデルの最適化
  • BtoB向けの導入支援やコンサルティング提供

【成功のポイント】

  • データドリブンな意思決定(KPI分析を徹底)
  • 顧客ロイヤルティを高め既存顧客のリテンション(継続利用)強化と口コミマーケティングを強化
  • 新規市場への進出やグローバル展開の検討

【注意点】

  • 収益性の確保を優先しすぎて、顧客体験を犠牲にしない
  • 新規事業の拡張に際して、無理な投資を行わない
  • 継続的な市場分析を行い、競争環境の変化に適応する

コラム|新規事業を黒字化させるのに何年かかる?

新規事業を黒字化させるまでにかかる期間は、事業の業種や規模、資金投入量、マーケティング戦略、そして市場環境によって異なりますが、一般的に2–5年程度とされています。これは、初期投資回収や顧客基盤の構築、安定的な収益モデルの確立に時間を要するためです。

例えば、製造業やインフラ関連の事業では初期投資が大きく、黒字化まで5年以上かかることが珍しくありません。一方で、IT関連やサービス業の一部では、比較的低コストで事業を開始でき、1–2年で黒字化するケースもあります。

できるだけ早く黒字化させるためには、市場のニーズに応えられるよう、ユーザーの意見を聞き、商品自体をアップデートしていくこと、また、ユーザーが信頼できるブランディングをしていくPDCAを早く回すことがポイントです。

まとめ

新規事業は企業の成長に不可欠なステップであり、計画的かつ柔軟なアプローチが求められます。本記事で紹介した5つのフェーズごとの施策やポイントを中心に、自社に適した戦略を立て、成功に向けて取り組んでください。新しい挑戦が企業にもたらす可能性を最大限に活かしましょう。具体的な行動を一つ一つ積み重ねることで、目指す成果を現実のものとしてください。

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