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『ライブ配信に向いている人ってどんな人?』『ライブコマースの配信者の選び方が知りたい!』という方におすすめ。
ライブ配信・ライブコマースを盛り上げるためには、配信者の雰囲気やスキルも大切です。ライブ配信を始めたいけれど出演者選びに悩んでいる……という方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
ここで解説する配信者とは、ライブコマースで司会進行を行う配信者のことを言います。コマーサーやライブコマーサー、ライバーという呼び方もあるようです。配信者はライブ配信の中で、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションをしながら、商品を紹介したり質問に答えます。インターネットを活用したオンラインでの商品販売、商品PRを行います。
そもそも、ライブコマースとはオンラインショッピングとライブ配信を組み合わせた販売手法です。視聴者は、アプリやWebサイトで動画を視聴しながら、コメントで配信者に質問することができます。配信者は、ライブ配信中に視聴者とやりとりをしながら販売できるので、リアルタイムでのコミュニケーションを楽しめます。
ライブコマースは、場所にとらわれない販売方法として、多くの企業が導入を進めています。ライブコマースを始めてから売り上げを数十倍に伸ばす企業もある一方で、なかなか効果をあげられない企業もあります。視聴者を多く集める、SNSを活用して告知をするなど、ライブコマースを成功に導くコツは色々ありますが、今回は『ライブコマース(ライブ配信)を行う配信者』に焦点を当て、配信者選びのポイントを紹介します。
企業のライブコマースを事例に考えてみましょう。企業がライブコマースを行う場合、進行役となる配信者はどのように選ぶといいのでしょうか。まず、ライブコマースやライブ配信を行う配信者を決めるには、自社社員が出演するのか、インフルエンサーやタレントに依頼するのかを決定することが大事です。それぞれメリットとデメリットがありますので、予算や商品の特徴など条件を確認し検討しましょう。
企業が行うライブコマースの多くは、自社の社員が配信者となってライブ配信を行っています。自社社員が出演するため、ライブ出演費用がかからず、ライブコマースのコストを抑えられるというメリットがあります。自社の商品について熟知している社員がライブ配信を行うので、視聴者からの質問にもすぐに答えられ、安心してお買い物いただける環境を整えることができるという点もメリットです。
化粧品会社『ファンケル』では、商品を企画した社員と広報担当の社員がライブコマースを行いました。実店舗に行って商品を買う際、商品を企画した人に直接質問できる機会はめったにないでしょう。企画者や開発者など『私たち消費者と直接かかわりを持たないけれど商品が完成するまでに携わった方』と、ライブコマースでコミュニケーションを取ることができます。商品を企画し、お店に並ぶまでのヒストリーなど、ライブ配信ならではの裏話が聞けるかもしれません。
ライブコマースを行う場合は、視聴者を飽きさせない工夫が大切。ファンケルのライブコマースでも、簡単な実験の様子をライブ配信したり、商品に関するクイズを出したりして、視聴者が楽しめるような工夫がされていました。
もっと詳しく知りたい方はこちら:アジアでも人気の高いファンケル(FANCL)がライブコマースの配信を開始
次に、ライブコマースの配信者として、インフルエンサーやタレントを起用する場合です。ライブコマースの本場・中国では、インフルエンサーやタレントにライブ配信出演を依頼するのが主流です。KOL(キーオピニオンリーダー)とよばれる専門知識を持つインフルエンサーが数多く登場し、ライブコマースを盛り上げています。
日本の企業がライブコマースを行う場合も、インフルエンサーやタレントに出演を依頼し、配信者となってもらう方法があります。すでにファンの多いインフルエンサーやタレントに依頼することで、簡単に話題作りができるのがメリット。トーク力の高いタレントを起用すればライブ配信自体が盛り上がるでしょう。
ライブコマースを行うなら、はじめからプロに出演を依頼した方が良いようにも思えます。しかし、『依頼するインフルエンサーやタレントは、ライブコマースで販売する商品のイメージに合うのか?』『客層とタレントのファン層は近いのか?』など、自社のライブコマースと配信者が合うかどうかを事前に検討する必要があります。例えば、学生に人気のインフルエンサーに、シニア向けのお洋服を販売するライブコマースへ出演してもらっても、視聴する年齢層が違いすぎるため商品の売り上げには繋がりにくいでしょう。
また、ライブコマースのトーク術は、タレントの出演するバラエティ番組とは少し違ったテクニックが必要です。ただ楽しい話をしてライブ配信を盛り上げるだけでなく、『これが欲しい!』と視聴者に思ってもらえるよう商品の魅力を的確に伝える必要があります。テレビショッピングに出演して商品紹介を得意とするタレントであれば、ライブコマースの配信にも向いているのでは?と思うかもしれません。しかし、収録されたテレビ番組と生配信では違いがあるため、注意が必要です。
企画しているライブコマースに合ったインフルエンサーやタレントが見つかれば、依頼してみるのも一つの方法です。ただし、出演を依頼する場合はインフルエンサーやタレントへの出演料がかかります。機材を揃えるコストや諸経費の他に出演料が必要なため、ライブコマース全体の費用が高くなりやすいのがデメリットと言えるでしょう。
自社社員が出演する場合は仕事の一環として行えますが、タレントに依頼する場合は出演料の他に、出演交渉やスケジュール調整など細かいやりとりも必要です。予算や時間を鑑みて、どちらが自社のライブコマースに合っているかを検討しましょう。
ライブコマースの配信者として、企業担当者(社員)を配信者に起用する場合とインフルエンサーを起用する場合の2つを紹介しました。ここからは事例をもとに紹介していきます。まず、自社社員が配信者となってライブコマースやライブ配信を行っている事例です。
美容化粧品を扱うfracoraは、マーケティングチャネルの拡大を目的にライブコマースをスタート。商品を販売するだけではなく、情報を発信しお客様のリアルな声を聴くというコミュニケーションの手段としてもライブコマースを活用しています。
fracoraが行っているライブコマースを詳しく知りたい方はこちら:情報発信とコミュニケーションでfracoraファンになるライブコマースとは
お客様との信頼関係、絆を築くためにライブコマースを開始した『わかさ生活』。社員が出演することで会社や商品のファンを増やす目的で、様々な企画を実施しています。商品を販売するだけでなく、健康に関するお役立ち情報を発信中です。
わかさ生活が実施するライブコマースを詳しく知りたい方はこちら:わかさ生活に学ぶ!顧客との関係性に深くかかわるLTV
3つ目に、遊び心あふれる雑貨が魅力のAWESOME STOREでは、部署ごとや店舗スタッフがライブ配信を企画、実施しています。他企業や異業種とのコラボレーションも積極的に行い、お互いに強みや良さを引き出すライブ配信となっています。
オーサムストアが実施しているライブ配信を詳しく知りたい方はこちら:新しい発想とワクワクを生み出す!オーサムの企業コラボレーション
インフルエンサーを起用して行っているライブコマース事例として紹介するのは、トヨタグループが運営する車のサブスクリプション型レンタルサービス「KINTO」のライブコマースです。このライブコマースには、モデル・タレント・ライバーの那月結衣さんがアンバサダーとして起用し、自動車業界初のライブコマースとして注目を集めました。
KINTOの担当者とともに、ライブコマースでは、視聴者からの質問コメントに対応しながら、車のサブスクリプションサービスを利用するメリットや利用方法などを分かりやすく紹介しました。
そのほか、ギャル曽根さん、菅本裕子(ゆうこす)さんなど、タレントやインフルエンサーが行うライブコマースについて詳しくはこちらのコラムをご覧ください:話題のインフルエンサーや有名人もライブコマースに進出!
生配信でライブコマースをするなら、配信者に向いている人を選びたいですよね。ライブ配信者に向いている人はどんな人なのでしょうか?配信者選びのコツは、配信者が自社社員でもインフルエンサーに依頼する場合でも共通しています。ライブコマースの成功事例と共に、ライブ配信に向いている人の特徴を解説していきます。
ライブコマースはリアルタイムの生配信。商品に対する視聴者からの質問にどれだけスムーズに答えられるかが重要です。当然、商品知識があればあるほど、回答の幅も広がるでしょう。
衣類の通販サイトを運営する株式会社ベイクルーズでは、商品とファッションに詳しい自社社員がライブコマースを行っています。『服の素材は?』『このコーディネートには合うか?』など、視聴者からのあらゆる質問に分かりやすく答えていくことで視聴者の信頼を得ることに成功しています。高い商品知識を武器にすることで、順調に売り上げを伸ばし続けています。配信者を選ぶ際には、商品の知識が豊富にあること、商品の開発秘話や視聴者に興味を持ってもらえるような深い知識がある人を選ぶことが大切です。
ライブコマースは手軽に視聴できるぶん、内容がつまらないと感じた視聴者はすぐに離脱してしまう傾向にあります。質疑応答などのコミュニケーション能力だけでなく、『いかにトークで視聴者を引き込み面白いと思ってもらえるか』が重要です。
株式会社ビックカメラのライブコマースは、店舗での実演販売をライブ配信する形式で行われています。話題を呼んだ第一回配信に出演したのは、販売PRのプロ集団「H&M」に所属する実演販売士、まかせんしゃい井上氏。その卓越したトーク力から店内では拍手と笑い声が絶えず、ライブコマースは大盛況のうちに終わりました。
ビックカメラのライブコマース詳細はこちら:【「TAGsAPI」活用事例】ビックカメラのライブコマースとは?
個人でトーク力が高い人というとハードルが高く感じられますが、『チームでトーク力をカバーする』という手法もあります。タビオ株式会社では、代表ブランドである『靴下屋』のライブコマースを行い、常時数人の社員が出演し商品を紹介しています。
複数の配信者を登場させるメリットは、出演者同士が会話をすることで楽しい雰囲気を演出できるということ。あっと言わせるトーク力がなくとも、楽しい雰囲気で配信を進めることで視聴者の心をつかんでいるのです。また、一人が台本を忘れても他の人がフォローできるという特徴もあります。
ライブコマースでは店舗での接客と異なり、視聴者の顔が見えません。ライブコマースの配信者にはトーク力や商品知識に加え、『視聴者がどんな人なのか?』『どんなものを求めているのか?』と想像力を働かせ、商品を紹介することが大切です。配信者は、コメント欄でのコミュニケーションを通じて、お客様の疑問を解決するだけでなく、提案型の販売も可能です。
『彼氏に贈るクリスマスプレゼントにおすすめはあるか?』というコメントが来たら、『クリスマスプレゼントなら、メンズのお客様に人気のこちらの商品がおすすめです。』というように、実店舗での接客と同じような提案ができます。ただ、配信者が『クリスマスプレゼントを贈る相手はどんなファッションなのか』など、想像力を働かせてイメージできないと、なかなかぴったりの提案はできません。商品購入を検討している視聴者の情報をうまく引き出しながらイメージし、商品の提案をしてくことが大切です。
『2.トーク力のある人』でも紹介したタビオ株式会社のライブコマースで、視聴者を具体的にイメージした配信が行われていました。例えば6月には父の日があるため、男性向けの商品を求める視聴者が多くなります。そこで配信者は「父の日のプレゼントならば落ち着いた色の靴下がおすすめですよ」と紹介。時期的なニーズにピッタリな提案を行う事で、売り上げを大きく伸ばしました。
ライブコマースを行う時期や視聴者の情報から『視聴者のニーズ』を想像できる人は、配信者に向いていると言えるでしょう。
企業が行うライブコマースの配信者は、いわば企業の顔です。ライブコマースで紹介する商品や企業のイメージに合った人を配信者として選びましょう。例えば、商品やブランドテーマとマッチした出演者を選ぶことが大切です。
『高級アクセサリーのライブコマース配信者には落ち着いた接客ができる人』『若い世代向けのアパレルブランドのライブコマース配信者には、親しみやすく話しかけやすい雰囲気を持つ元気な人』また、商品に合わせて出演者を変えることで視聴者の共感を得ることもできます。
例えば、コスメ通販サイト『@cosme』が企画した『G.W.FESTA』のライブコマースでは、@cosmeビューティーアドバイザーが、日替わりゲストのお悩みに合わせたおすすめアイテムを紹介。メインターゲットと同性の女性タレントゲストや社員が出演していました。しかし、『男性向けのコスメ特集』を行った際には男性タレントをゲストに招き、アドバイザーも男性へとチェンジ。男性タレントが実際にコスメを使用した感想を述べ、多くの男性視聴者の信頼を掴みました。
ライブコマースでは直接商品を手に取ったり試したりすることができません。配信者は、『商品を使うとどうなるのか』を視聴者がイメージしやすいよう、分かりやすく伝えることを意識しましょう。『商品を使ったら私もこうなれるかもしれない!』と視聴者に思ってもらえるよう、視聴者の属性と近い配信者を選ぶことも大切です。
ターゲットのペルソナを決めて、商品の魅力を最大限に伝える方法についてもっと知りたい方はこちらのコラムを参考にしてください。
ライブコマースで商品の魅力を最大限に伝える方法 | ウェビナビ
ライブ配信者は、ライブ配信に慣れている人を選ぶとよいでしょう。オンラインミーティングが主流となり、リモート会議での通話に慣れてきたという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、オンライン会議は相手の顔が見えていてリアクションを確認することができますが、ライブコマースの場合は視聴者の顔は見えません。
また、不特定多数の視聴者に向けてライブ配信を行うので、オンライン通話とは違った緊張感があります。初めてライブコマースに出演した人の中には『緊張してうまく話せなかった』という方も多いようです。ライブ配信に慣れている人といえば、タレントやインフルエンサーに依頼すれば解決するかもしれませんが、さまざまな理由から自社社員を配信者として起用する場合は、どうしたらいいでしょうか。
自社社員をライブ配信者として起用する場合は、人前で話すことに慣れている人、オンライン会議の進行役が得意な人などにお願いしてみましょう。適任者がいなかったとしても、カメラの前でスムーズに話せるよう練習したり、ライブ配信に慣れることでスムーズなライブ配信を行えるようになるはずです。
配信者に向いているのは、配信者自体の雰囲気も大切です。大げさに明るく振舞う必要はないですが、視聴者としてはハキハキと元気な印象を与える配信者の方がライブ配信を楽しめるはずです。
全国各地の本当にいい商品だけを取り扱うECモール『つつうら』のライブコマースでは、親しみやすいキャラクターの配信者が、自信を持っておすすめできる商品を紹介しています。親しみやすい雰囲気を持つ配信者のライブ配信は、視聴者がコメントしやすいというメリットがあります。
『他の商品とはどう違うのか?』『関西人なので濃いめの味が好きだけど、ここの調味料は好みに合うかな?』など、『つつうら』のライブコマースでは視聴者から商品のことを教えてほしいという質問コメントが多く見られました。配信者が話しかけやすい、質問しやすい雰囲気を持っていれば、おのずとコメントは増えていくのではないでしょうか。
『つつうら』のライブコマースは、商品に対する知識を紹介するだけでなく、商品をさらに活用する方法や生産者のこだわりポイントなどをライブ配信内に取り入れ、『本当にこの商品が好きでライブコマースで販売しているのだな』という熱意が伝わるライブ配信です。このように、ライブコマース全体の雰囲気に合った配信者を選び、視聴者に楽しんでもらえるライブコマースを目指せるといいですね。
つつうらのライブコマースの様子、親しみやすい配信者について詳しく知りたい方はこちら:応援されるライブコマーサー6つポイント!接客が上手い人の特徴とは?
最後に、インフルエンサーを起用したい方に向けて、メリットをご紹介します。インフルエンサーとは、SNS上でフォロワーが多く、人に影響力を与える人のことです。モデルやタレントのような芸能人だけでなく、主婦や会社員の副業インフルエンサーなど、その属性はさまざま。
SNSでインフルエンサーに商品やサービスを体験してもらい紹介(PR)してもらうことをインフルエンサーマーケティングといいます。インフルエンサーは、SNS上でフォロワーとの交流を多く持つことが多く、インフルエンサーと消費者は心理的な距離感が近いといえるでしょう。
インフルエンサーマーケティングは、テレビCMや雑誌広告など、大衆に向けたマスマーケティングよりも広告感が少ないため、消費者に受け入れられやすいというメリットがあります。起用するインフルエンサーのフォロワー属性を見ることで、ターゲティングもしやすくなり、販売する商品に興味がありそうな人がフォローしているインフルエンサーに依頼できれば、ライブコマースが盛り上がるかもしれません。
インフルエンサーに依頼する場合は、想定する視聴者がフォローしているようなアカウントを調査してみましょう。フォロワー数が多いだけでなく、過去の投稿から画像や動画、文章などのクオリティ、フォロワーからの反応などを見て、総合的に判断することが大切です。
インフルエンサーマーケティングについてもっと知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。:【SNS別比較】インフルエンサーマーケティング知識と成功事例
今回は、ライブコマースの配信者に向いている人の特徴と、選び方のコツをご紹介しました。ライブコマースは直接お客様と接して接客するわけではなく、配信者が何人ものお客様を同時に接客していくイメージです。
視聴者とコミュニケーションを取りながら、顔の見えない視聴者のニーズを汲み取り、楽しんでもらえるライブ配信を行えるようにしましょう。盛り上がるライブコマースにおいて、出演者選びは重要な要素の一つです。
以上のような特徴を持つ人を配信者候補として挙げ、販売する商品や企業のイメージ、想定する視聴者の属性など、さまざまな条件を分析したうえで、自社のライブコマースに合った人を選びましょう。
ライブコマースの構成、作り方について詳しく知りたい方はこちら:【ライブコマースのコツ】視聴者を飽きさせない4つのテクニックとは?
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