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ライブ配信市場の規模は年々拡大しつつあり、日本の企業も次々と参入しています。ライブコマースの魅力は、時間や場所にとらわれず、今まで知らなかった商品に出会えることです。
今回は、ライブコマースのプラットフォーム『ONPAMALL』を展開する、株式会社ONPA JAPAN事業推進統括担当の寺前大輔さんと、広報担当の脇谷ひかるさんを取材させていただきました。ライブコマースでどのような販売やサービスができるのか、地方創生に興味がある人や販売経路に悩んでいる人が、ライブコマースを使ってできることをONPA JAPANのライブコマース事例を踏まえて解説します。
YouTubeのような動画配信ではなく、リアルタイムの『Live(ライブ)感』を大切にするライブコマースは、小規模商店や地方事業者の販路拡大、リピーターの獲得につながっていくはずです。『ライブコマースには興味はあるけれど、ライブコマースを活用して何ができるの?どう活用したらいいの?』と疑問に思う方はぜひ参考にしてください。

目次
まず株式会社ONPA JAPANの事業内容について見ていきましょう。株式会社ONPA JAPANは2009年に設立。イベント事業が中心でしたが、その後自社ECサービスやプロモーション事業、メディア事業などを次々と展開していきます。2020年4月に『ONPAMALL』が始動し、ライブコマース事業へ本格的な参入を果たしました。主なライブコマース関連事業は、2種類あります。(2022年11月現在)
・『ライブ配信×EC』のプラットフォーム「ONPAMALL」
・ライブ配信での販売・マーケティング機能を簡単にサイトに導入できる次世代のクラウドサービス(SaaS)「ONPA STREAM CLOUD」
『ONPA STREAM CLOUD』は、自社のサイトを使ってライブ配信を行ったり、SNSで同時配信ができたりと、ライブコマースを活用するためのツールです。英会話スクール『ミライズ英会話』とともに、β版でライブコマースを実施した注目サービスです。ミライズ英会話では英語を教えるプロ講師と、日本人の英語学習トレーナーが在籍する新たなスタイルのサービス『ハツオン』を展開しています。公開型の生レッスンとして、ライブ配信を行いました。静止画や文章だけでは伝わりにくい『ハツオン』の素晴らしさを、ライブコマースならではの”生”の声でお届けできた、とのことです。
『時間や距離の問題で、行けない・できないをなくす』というONPA JAPANのミッションを実現させるために、上記のライブコマース関連事業を展開しています。

株式会社ONPA JAPANは、ライブ配信を行うプラットフォームを提供するだけでなく、販売者がライブ配信を行う上で様々なサポートやアドバイスを行っています。ライブコマースの場を提供するだけでなく、手厚いサポートを提供している理由はなぜでしょうか?
今回お話を伺った、『ONPAMALL』を展開する、株式会社ONPA JAPAN事業推進統括担当の寺前大輔さんは、『ライブコマースに興味のある事業者が、集客や商品設計の問題で、結局挑戦をやめてしまうことが多い』とおっしゃってます。せっかくライブコマース(ライブ配信)に挑戦しようと思ったのに、様々な理由からやめてしまう事業者の状況を解決するため、ONPA JAPANでは販売者へのサポートやアドバイスに力を入れています。
ライブコマース(ライブ配信)を行って商品を販売する販売者が抱えがちな集客や商品設計などの問題に対し解決方法を一緒に探していったり、2000回以上ライブ配信に携わっている経験を生かしたアドバイスを行ったりと、配信者がライブ配信を継続し安定した売り上げを得られるサポートをしています。例えばファンを増やしたい配信者には、、髪型や洋服を変えたり、撮影背景を変えたりなど、どのライブ配信でも必ず1つは前回と違う部分を作るというアドバイスをします。
清潔感のある服装に変えるだけ、撮影背景をすっきり変えるだけ、と1つずつ変化を加えていくことで、『視聴者がライブ配信に残ってくれる要因になる』と寺前さんは話します。視聴者は小さな変化を楽しみながら、次はどんな変化があるだろうとわくわくしながらライブ配信に参加してくれるようになっていくのかもしれません。
ライブ配信に興味をもって次のライブ配信に、再訪問してくれるようになれば、視聴者とライブ配信者が顔見知りになり、コメントなどをもらいやすくなります。個人のSNSでもコメントがもらえると嬉しくなりませんか?ライブ配信も同じで、コメントがもらえるようになるとライブ配信者のモチベーションが上がり、ライブ配信を続けやすくなります。コツコツとライブ配信を続けることで、商品の売上にもつながっていくでしょう。
寺前さんはライブ配信者に対し、ライブを継続しモノが売れる体験を積み重ねる大切さも伝えています。寺前さんは『ライブ配信は最低でも週1回・3ヶ月程続けることが重要です。3ヶ月や続ける覚悟がないのなら、やらない方がいいと思う。』とおっしゃっています。継続することにより、販売者は1個、2個、3個とライブ配信で商品が売れる成功体験を味わえます。
商品が売れ出すと、販売者はライブコマースの効果を感じられるようになり、長期間ライブ配信を続けられるようになります。販売実績が積み重なっていくことで、他の事業者もライブコマース事業に進出しやすくなり、今まで以上に多くの人が自由に買い物を楽しめるようになるかもしれません。ライブコマースを通じて、視聴者がこれまで買えなかった商品を買えるようになったり、知らなかった未知の商品、面白いライブ配信者を見つけたりと、新しい出会いを作りたい』という寺前さんの思いと繋がっていきます。
『ライブ配信者がどれだけ新しい出会いの数を作りだせるかというのは、ライブコマースをやる目標にしてもいいくらい重要です。ここにクライアントが苦労している分、自分たちも何かしたい。』と語る寺前さんの言葉から、ONPA JAPANがライブコマースでのライブ配信者へのサポート業務にこだわる想いが感じられます。
ONPA JAPANへの取材記事についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
関連コラム:株式会社ONPA JAPANに聞く!企業のライブコマース支援への思い

ONPA JAPANは、ライブコマース(ライブ配信)を活用して商品を販売する販売者(事業者)と視聴者が新しい出会いを作れるようサポート業務を行っています。しかし、視聴者との新しい出会いは他のSNSやテレビ、店頭販売でも可能なのではと考える方も多いのではないでしょうか。実は、ライブコマースだからこそ出来るきっかけ作りもあるのです。そこで今回は、ライブコマース(ライブ配信)を活用してで実現できることを4つご紹介します。
ライブコマース(ライブ配信)を行って、お客様とリアルタイムでコミュニケーションを取ることが出来るのは、ライブコマース(ライブ配信)だから出来ることの1つ。お客様はコメントを通じて、ライブ配信中に配信者に質問することができます。ライブ配信は場所にとらわれずどこにいても楽しめます。つまり、普段は出会えない遠方のお客様にも商品の魅力を伝えることができるのです。
テレビなどの通販番組では、放送される番組を視聴するだけで、一方通行の情報発信しかできません。InstagramやTwitterなどのSNSでは、ファンは獲得できますがリアルタイムでの交流は難しいでしょう。投稿や動画にコメントが来ても、返信するまでにタイムラグが起こるからです。ライブコマースでは、ライブ配信に来てくれた視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取ることが出来るので、商品に関する疑問点をその場で質問して解決することができます。お客様と商品販売者の一方通行ではない双方向のコミュニケーションが可能です。
例えば、ライブ配信でお客様とライブ配信者の双方向のコミュニケーションとしてこのようなやり取りがありました。関東で作られる自慢の醤油を販売するライブコマース。お客様から『西日本の人でも口に合いますか?』という質問が出た際、配信者はすぐにこう答えました。『この醤油はどちらかと言えば濃い口ですが素材の味そのものを楽しめる醤油です。西日本の人でも美味しいと感じられる醤油なので、ぜひ一度試してほしい魅力の商品です」と紹介したのです。
双方向でコミュニケーションを取ることが出来るメリットは、視聴者が気軽に質問できるだけではありません。活発な質問コメントのやりとりは、質問者以外の視聴者も『なるほど、買ってみようかな』という気持ちにしてくれる傾向があります。その場で質問し、疑問点に納得できれば、安心して商品を購入できます。オンラインでも、双方向のコミュニケーションを行うことで、実店舗のような楽しいショッピング体験ができるのです。ライブ配信に参加しなければ知る機会も無かった商品に出会えることもあるのが、ライブコマースの魅力です。
場所にとらわれずに全国どこにいても視聴できるライブコマースは、商品を購入する視聴者だけではなく、販売者(事業者)にもメリットがあります。地方にいる販売者が、全国の消費者に向けて商品を販売できるのです。ライブコマースを活用すれば、地方では知られている名産品や地元で人気の商品をもっと多くの人に知ってもらえる可能性があります。
ONPA JAPAN寺前さんも、『ライブコマースを活用して地方の商品を全国に発信することで、都市部でも人気が出るといった効果もあると思うんです』と話されます。ライブコマースは、地方創生の事業に活躍する可能性が期待されているのですね。
実際に地方の販売者がライブコマースを行っている例として、ONPAMALLに出店している『青森オンライン物産館』を見てみましょう。青森オンライン物産館は、地元でよく知られていて日本全国にも広めたい青森の物産品や温泉宿を紹介するライブコマースです。見どころは何といっても、生産者や実際に働いている人が登場し、質問や感想をコメントできるところ。実際にONPAMALL内では『酸ヶ湯温泉~毎年積雪になるあの酸ヶ湯の夏の姿をお届け!~』が人気アーカイブとなっています。ライブ配信の内容は、青森県の話や商品の詳細だけではなく、ライブ配信者の想いや魅力が伝わってくるもの。ライブを視聴すると、酸ヶ湯温泉は知らなかったけれど実際に行ってみたい!という気持ちになります。
他のライブコマースでは、一人の生産者が商品であるハーブの魅力について伝えている横で、もう一人が実際にハーブに合う料理を作るというライブ配信を行っていました。視聴者がハーブを実際に購入し手元に届いたらどのように活用すればいいのかを、ライブ配信内で実践していたのです。商品が売れればよいというわけではなく、商品の活用の仕方までを伝えているのですね。ライブコマースで大切なことは、視聴者の目線に立ち、視聴者の声に寄り添った演出をすることなのだと感じます。
地方では多くの人に知られている商品を、都心に店舗を構えることなく地元から発信し販売できるのは、ライブコマースの魅力です。自慢の畑から商品を販売するライブ配信を行う生産者もいらっしゃいます。どこにいても商品の魅力を全国に発信できることは、地方の事業の活性化にも繋がるのではないでしょうか。
事業を展開していくツールとしてライブコマースを活用することで、今まで商品を知らなかった人に情報を届けることも可能です。つまり、視聴者に新しい商品との出会いを作ることが出来るのです。今まで知らなかった商品と出会える新しいきっかけを作るためには、ファンを増やし多くの人にライブ配信を見てもらえるよう工夫することが大切です。ライブ配信を続けながら、ライブ配信者の持つ商品への強い思いや情熱、発信する土地の魅力などを伝えていくことが重要になります。ONPA JAPAN寺前さんも、今後商品を販売する際に重要なポイントは、『オンライン』と『情熱』だとおっしゃっています。
ライブ配信で商品への思いや魅力を発信し続けていくことで、少しずつ商品を好きになってくれるファンが増えていきます。さらに、ライブ配信を継続していると配信者側にもファンができ、商品を購入したい、買ってみようというファンの応援が売り上げに繋がっていくでしょう。視聴者から『また来たよ!』『商品について詳しく教えて』などコメントを貰うことで、ライブ配信者がライブ配信を行うモチベーションが上がります。さらに、コメントを通じたコミュニケーションにより、消費者の要望を掴みやすくなります。質問の内容から、お客様が疑問に思うポイントを把握でき、商品開発に役立てることもできます。『お客様からいただいた質問にお答えします』」とライブ配信中に答えていくことで、もっと多くの方に商品を知ってもらえるようになります。
ライブコマースは、ライブ配信によって視聴者との『新しい出会い』や、『ライブ配信者(事業者)・商品のファン』を作ることができます。ファンが増えることで、視聴者が他の人に良い商品だと口コミしてもらえるようになれば、さらに商品の魅力や知名度は広まっていくのではないでしょうか。

ライブコマースを活用することで、地方から全国へ商品を発信し、新たな出会いやファンづくりに繋がることが分かりました。しかしライブ配信を始めても、最初の1、2ヵ月程は視聴者が定着せず売り上げが思うように伸びない、ということも多いそうです。利益が上がらないと判断し、最初の1ヵ月も経たずにライブ配信を止めてしまう事業者が多くいらっしゃると話されていました。
ライブコマースは、継続して定期的にライブ配信し続けることでリピーターが増えていくものです。ライブ配信に来てくれるリピーターがファンになり、商品を購入して貰えるようになるのには2~3ヵ月かかります。せっかく始めたのに結果が出る前に止めてしまったらもったいないですよね。『ライブコマースを始めたいけれど、どうやっていいのか分からない、続けるノウハウを教えて欲しい』と思う方は、ライブコマース関連のサポート業務を行うプロの力を借りるのも1つの手です。
今回取材をしたONPA JAPANのように、事業者ごとの悩みに対して情熱をもって一緒に考えてもらえる方がいれば、ライブコマースを継続していく上で心強い存在になるかもしれません。プロのサポートを受ければ、ライブ配信のノウハウが無くても、何から取り組めばよいのかアドバイスをもらえます。ライブ配信を続けるうちに出てくる課題や悩みを相談できるので、安心して商品を販売することができます。
自信とこだわりを持って作る商品を知ってもらい、商品を買って欲しいと思う事業者は多いでしょう。ライブ配信を行う事業者の思いに寄り添いサポートしてもらえる環境があれば、商品販売の一つとしてライブコマースに挑戦する事業者も増えていくのではないでしょうか。
今回はONPA JAPAN寺前さん、脇谷さんへインタビューし、ライブコマース事業にかける熱い思いを伺い、ライブコマースを活用して実現できることは何かを考えました。ライブコマースの特徴は、『距離』と『時間』の壁を越えられます。ライブコマースを活用することで、商品の販路拡大や新規顧客獲得に繋がるのではないでしょうか。興味のある事業者は、ぜひチャレンジしてみてください。
リアルタイムで視聴者と交流することで、その場で商品にかけた情熱を伝えたり、視聴者の疑問に答えたりすることができます。小規模な商店や地方においては、遠くの地域に出店せずとも自社の品質の良い商品をアピールし、商品の販路を拡大することに繋がるでしょう。視聴者にとっても、未知の商品や事業者との出会い、実際に話を聞き疑問に答えてもらうことで、実際にお店に行かなくても興味のある商品を手に入れることができます。
現在他国では、インターネットユーザーのライブコマース使用率が50%を越えているところもあります。今後日本でもライブコマースが浸透すれば、ライブ配信を見て商品を選ぶという事が普通になるでしょう。ライブコマースで実現できることがさらに広がっていけば、今まで知らなかった商品を購入できるお客様と魅力の商品を発信する事業者の繋がりが増えていきます。
株式会社ONPA JAPANをもっと詳しく知る:https://onpa-japan.com/
株式会社ONPA JAPANのライブコマースサポートに関してもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください:株式会社ONPA JAPANに聞く!企業のライブコマース支援への思い
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